「業界未経験だから元々やってた営業に近いディレクターから始めた方がいいかな?」
「本当はデザイナー志望なのにディレクターで内定しちゃった。ディレクターからデザイナーになれるかな?」
Web業界にいると上記のような悩みを耳にすることがあります。
それに対して自分が思う回答として先日下記ツイートをしました。
未経験でどこまで近い職種の就職を許容するかですが、希望通りの職種が絶対いいですよ。
百歩譲ってコーダーになりたいけどwebデザイナーの内定はありだけど、技術職になりたいけど営業やディレクターになるのはやめたほうがいい。ディレクター→技術職になるの大変です😭— hoshi@フロントエンドフリーランス (@funclur_01) November 8, 2019
未経験でどこまで近い職種の就職を許容するかですが、希望通りの職種が絶対いいですよ。
百歩譲ってコーダーになりたいけどwebデザイナーの内定はありだけど、技術職になりたいけど営業やディレクターになるのはやめたほうがいい。ディレクター→技術職になるの大変です
結論から書いてしまうと、上記の通り何を言われても希望を貫き通すことをおすすめします。
Web未経験の場合、営業やディレクター採用が多い
Web業界と言っても色々あるので、場所によって違うというのはありますが少なくとも私が経験してきた3社は未経験は営業、ディレクター採用が多かったです。
以下では実際に制作職より営業やディレクター採用が多いという実態を実例を通してお伝えします。
1社目:ベンチャーのWeb制作企業(10人)
1社目は、自分がWeb制作未経験ということもあり、前職経験の営業での内定でした。
もちろん自分は営業をやりたくて応募したわけじゃなかったため躊躇しましたが、未経験ということもあり藁をもすがる気持ちで潜り込んだ形です。
そして、慣れてきたら制作にもチャレンジできるということでした。
しかし、1ヶ月日が経っても、営業以外の仕事は任されることはありませんでした。
人数も少ないため教育制度もなくこのままここにいては全く成長がないと辞めることを決意しました。
2社目:ベンチャーのWebメディア企業(50人)
次の会社は、LPやメディアをとにかく量産する企業でした。
そこでもWebデザイナーはまだ早いということで、Webディレクターになりました。
そのWebディレクター期にやっていたことは以下です。
- 先方に電話で特徴や推しポイントを聞き出す(電話完結)
- LPの構成、ライティング、キャッチコピーの作成
それを作成したら、制作に投げます。
3ヶ月それなりにディレクター業務は、勉強になったし楽しんでいたのですが、上から制作に移る?と言われたことはありませんでした。つまり自動的に制作職になる兆しはありませんでした。
そのため、自分は休みの日に制作職に渡すLPを休日先回りして、デザインとコーディングして社長に見せるという暴挙に出ました笑
それによってなんとか社内転職することができました。
3社目:大手Web制作会社(400人)
3社目、自分は希望の職種につけたのですが、希望の職種につけないのは新卒でした。
毎年新卒が20人前後入るのですが、会社の希望する職種の人数と新卒が希望する職種の数にミスマッチが起こるのは毎年のことでした。
そのため、制作職希望で入ってきた新卒がディレクターになるというのは珍しくありませんでした。
2社目のように小さい会社であれば、社長に直談判も容易いですが、大手であればジョブチェンジは容易ではありません。
なぜ希望と違う職種にされる?
では企業は希望とは違う職種をなぜすすめてくるのでしょうか。
ここでも希望→制作職、配属→営業、ディレクター職で考えます。
理由1:営業、ディレクターは金を生み出す
営業、ディレクターは、仕事を取ってくるという位置付けです。つまり会社の金を生み出す役割です。
一方で制作職は、直接的には会社に利益を生みだしません。(もちろん制作職がいなければ成り立ちませんが足りなかったら、外注するなどの選択肢もある)
そういう意味で、営業、ディレクターを重宝してる会社は多くあります。
実際自分がベンチャーの会社の社長に言われたのは、「制作職は工場と同じ」という言葉です。
ショックでしたが、そういう考えの人もいます。
理由2:需要と供給のバランス
もう1つの理由として、Web業界にきた人は手に職をつけたいという思いで入ってきた人も多いはずです。特に昨今は、プログラミングブームだと思います。
つまり自分で言うところの3社目のパターンですが、制作職希望が多いとディレクターや営業をすすめてくるのはもはや必然ですね。
理由3:未経験はディレクター、営業にしやすい
こう言ってしまってはディレクターの方に怒られると思いますが、ディレクターの学習コストは制作職に比べてかなり少ないと思います。
休日勉強してる制作は多いですが、休日勉強してるディレクターに会ったことはありません。
つまり、未経験でもなりやすいのがWebディレクターですし、実際自分がそうだったことは先述の通りです。
さらに営業は学習すらいりません。業界のことはある程度知っておく必要はありますが、学習なんてものではないと思います。
自分が営業だった時に先輩に言われた言葉は下記です。
「日本語喋れるなら営業なんて誰でもできる」
営業をバカにするという話ではもちろんなく、職種によって性質が違うということです。
つまり、Web業界未経験者には営業、Webディレクターの方が早く仕事を任せられるという会社からの期待があるのです。
その後希望の職種になれるは嘘の可能性が高い
自分も経験がありますが、「とりあえずディレクターで働いてそのあと制作にジョブチェンジできる」という言葉は信じない方がよいです。
「2社目でディレクターから制作になったのでは?」
と思われるかもしれません。
ただそれは自分で動いたからです。しかも休日にかなりの時間をかけて制作物を持って行きました。
もちろんすぐに首を縦に振られるわけではありません。
また、そう言った努力が実らない現場もあります。
3社目では、直接の部下でなかったので何もできませんでしたが、そのままディレクターを全うしてる人も多くいました。
(自分が知ってる限り制作になれたのは1人だけ)
会社としては、ディレクターから制作職に移すという事は、その分ディレクターを一人失い、未経験の制作を一人抱えるということでリスクとなる面がもちろんあるのです。
そのためジョブチェンジは慎重にならざる負えないというのは理解できる点ですよね。
許容してもよい・すべきでない近い職種 Webのキャリアパスとは?
では最初の自分のツイートに戻って許容すべき近い職種と許容してはいけない職種を書いていきます。
許容してもよい
- Webコーダー希望→Webデザイナー配属(密接に関わるため)
- フロントエンド希望→Webコーダー配属(ステップアップになるため)
許容しない方がよい
- Webコーダー、デザイナー、プログラマー希望→Webディレクター、営業
上記の通りコーダーとデザイナーはどちらも経験した方がお互いの職種を理解できるというメリットがあります。
フロントエンドに関しては、コーダーの上のステップなのでコーダーから初めて問題ありません。
そのほかは許容しない方がいいというのが自分の結論です。
逆に制作職を経験してからのディレクターになるというのはなりやすいですし、本来はその道筋が正攻法であると感じます。
しかし先述してきた通り、実際はそうもいかないというのがWebのキャリアパスの実態ですね。
- Web制作→Webディレクターはなりやすい
- Webディレクター→Web制作はなりにくい
というのは、未経験の方はぜひ覚えておいていただきたいと思います。
まとめ:なぜ許容しない方がいいか
以上、ディレクター職からWeb制作職になれる!?Web業界のキャリアパスとは?でした。
最後になぜ許容しない方がいいかというと、目的の職種になるまで時間がかかってしまいますし、その目標を閉ざしてしまうことにもなりかねません。
違う職種になってしまったら
もし違う職種になったら社内転職を試みて、それでもダメなら転職を視野に入れることもお勧めします。
その場合の条件ですが、見せれる成果物を必ず用意するということです。これは社内でも社外でも同じです。
気持ちだけでは、証明できないのが社会です。仕事終わりや休日に頑張って成果物を作りましょう!
そして、会社の人の意見に従う必要はありません。
会社の人の人生ではありません、あなたの人生です…!(どやっ)
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